物理レンダリングオプション

注記:ARCHICAD 22 レギュラー版のみ

これらの設定は、CineRenderエンジンの[レンダリングの設定]の詳細ビューで[物理的レンダーを使用]をオンにした場合に使用できます。

サンプラー

サンプラーは、ピクセルラスター法でカメラの画角からプロジェクトのキャッシュをサンプリングするだけです。サンプラーでは、目的のレンダリング品質を得るために、アンチエイリアスまたはぼかし効果(被写界深度、モーションブラー、ぼけた反射/屈折の効果)に関して、もう一度サンプリングする必要のある領域を特定する必要があります。

サンプル(色)の数がピクセル数を大幅に超過した場合、アンチエイリアスフィルタによりピクセルの色に変更されます。

一般的に、重要な領域のサンプル数を増やすと、最終的な結果の品質は向上します(それに応じてレンダリング時間が長くなります)。

サンプラーの設定

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[アダプティブ]:設定した値に応じて、重要な領域でのサンプリングが増加します。このモードは、品質とレンダリング速度のバランスが優れているため(デフォルトのレンダリングのアンチエイリアス設定と比較した場合)、多くの用途に適応します。

アダプティブサンプラーは固定サンプラーよりもはるかにインテリジェントなサンプラーであり、多くの場合、固定サンプラーよりもレンダリング時間が短くなります。一方、[サンプリングの品質]を選択した場合、以下の4つの値を計算してサンプルに配分するため、制御が困難になります。

サンプリング分割数

最小シェーディング

最大シェーディング

シェーディング面積のしきい値

オブジェクトのエッジに追加のサンプルを適用して常に最適なアンチエイリアスを実行する場合は、特に注意が必要です。アダプティブサンプラーのレンダリングでは、固定モードよりも少しシャープではなくなります。

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[固定]:ピクセル単位の不変のサンプル数(ただし、ぼけた反射/屈折効果を適用する領域では既に増加しています)を計算します(デフォルトレンダリングのアンチエイリアス設定の高および最小/最大に相当)。

このサンプラーは、[サンプリング分割数]に入力した値に基づいて、各ピクセルを規定数のサブピクセルに分割します。例えば、モーションブラー効果のぼけた領域を目立たせるには、比較的高い値を使用する必要があります(4や5など)。この場合、不要な領域でもピクセル単位でそれぞれ16と25のサンプルが計算されることになります。

サンプリング分割数のレベルを1つ上げると、必要なレンダリング時間は2倍になります。このサンプラーでは、レンダリング時間を非常に正確に見積もることができます(アダプティブサンプラーでは見積りは非常に困難です)。

レンダリング時間は貴重な時間です。このため、より多くのサンプリングを実行する必要のある場所を特定するアダプティブモードが用意されています。

[プログレッシブ]:このサンプラーは無限にレンダリングを実行でき(サンプルは連続して計算されます)、その間、結果の品質は常に向上し続けます。最初は不鮮明な画像でも、徐々に鮮明になり、均質性が高くなります。レンダリング時間が長くなると、それだけアンチエイリアスとぼかし効果の計算精度が向上します。

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このモードは、画像の品質をすばやく判断できるため、主に高速プレビューレンダリングに適しています。これだけ短時間で画像全体のレンダリング結果を得る方法は他にありません(最初は品質が低下します)。このモードを使用する場合、[サンプリング分割数](下記を参照)の値を0に設定することをお勧めします。

プログレッシブモード/パスカウント/時間制限

レンダリングを継続するか([無限])、指定したパス回数の経過後に終了するか([パスカウント])、またはレンダリング時間を設定するか([時間制限])を指定します。ここで言うパスとは、所定の画像の表面全体を完全に新規でレンダリングした結果として定義されます。

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時間制限を使用する場合、少なくとも1回のパスを完了できる時間を指定する必要があります。指定しない場合、パスが画像の半分で停止して不完全なレンダリングが生成される場合があります。

サンプリングの品質

この選択メニューでは、選択した設定に応じて自動的にパラメータの組み合わせが定義されるため、操作が少し簡素化されます。[低]、[中]、[高]はレンダリング画像の品質です。高く設定すると画像の粗さを抑えることができますが、レンダリング時間が長くなります。[カスタム]は、いずれかのパラメータ値を手動で変更すると自動的に選択されます。

サンプリング分割数

この設定の機能は、[固定]と[アダプティブ]のどちらを選択するかによって少し異なります。

固定の場合:ピクセル単位で計算されるサンプルの絶対数(分割数値に応じて、追加のサンプルが計算されます)。

アダプティブの場合:情報を収集するためにシーンから取得するサンプル数。後続のステップで計算されます(3つのシェーディングパラメータを使用)。ここに入力する値が低すぎると、他のパラメータに大きい値を指定しても良好な結果は得られません。

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最小シェーディング/最大シェーディング/シェーディングエラー(しきい値)

[サンプリング分割数]設定が適用され、シェーディングパラメータに基づいて、ピクセル単位で必要なシェーディングサンプル数が算定されます。

「シェーディング」は、シャドウ、テクスチャ、屈折、反射などに基づく色値の計算と定義されます。シーンによっては非常に複雑で時間のかかるプロセスになる場合もあります。

最小シェーディング値は、常に計算されるシェーディングサンプルの最小数を定義します(2の累乗:1、2、4、8、16など)。

最大シェーディング値は、計算が必要なシェーディングサンプルの最大数を定義します。[シェーディングエラー(しきい値)の値と相関関係にあります。

シェーディングエラー(しきい値)の値は、実際に計算するサンプル数を制御します。値を小さくするとサンプル数が増加し、シェーディング分割数(最大)に近づきます(ただし、重要な領域内のみ)。

分割数:最大ぼかし、最大影、最大AO

以下の3つの分割数設定は、表面の材質の[透過]チャンネルまたは[反射]チャンネルの特定の効果(アンビエントオクルージョンなど)の品質設定です。強度は表面レベルで定義されます。

アンビエントオクルージョン(CineRender材質チャンネル)」を参照してください。

これらの値は、プログレッシブモードの使用時に考慮されます(「サンプラー」を参照)。高い値を設定すると、レンダリング速度が遅くなります。このモードでプレビューレンダリングを行う場合、これらの値を全て0に設定することをお勧めします。

[最大ぼかし]:材質のぼけた反射/屈折効果を定義する場合([透過]/[反射]チャンネル)、この値を使用して効果の品質(粗さ)を調整します。大きい値を設定すると品質が向上しますが、レンダリング時間も増加します。この値を1増やすたびに、効果のレンダリング時間は2倍になります。

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[最大影]:このパラメータはシャドウマップを表します(物理レンダリングではシャドウマップを計算できないため、これをシミュレーションします)。大きい値を設定すると品質が向上しますが、レンダリング時間も増加します。

[最大AO]:AOはAmbient Occlusion(アンビエントオクルージョン)の略語です。この値を使用して、アンビエントオクルージョン効果の品質を調整します。大きい値を設定すると品質が向上しますが、レンダリング時間も増加します。

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最大SSS

SSSは、Subsurface Scattering Subdivision(内部鏡面反射)の略語です。大きい値を設定すると結果の品質が向上しますが、レンダリング時間も増加します。また、その逆も同じことが当てはまります。

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この設定は、[サンプリング分割数]オプションを使用して表面に対して定義できます(「サンプリング分割数」を参照)。