IFCモデルの変更を検出

このコマンド([ファイル]→[相互運用性]→[IFC]→[IFCモデルの変更を検出])は、単一モデルの2つのバージョン(IFCファイル)間の形状の差異を検出し、変更内容(新規要素、削除した要素、修正した要素)のみを現在実行中のプロジェクト(空のプロジェクトでも可)に結合します。ARCHICADのマークアップツールを2D表示と3D表示で使用すると、変更内容を表示して結合できます。

//helpcenter.graphisoft.co.jp/wp-content/uploads/ac22_help/115-ifc/Detectifcchanges.png 

変更検出の対象をモデルの一部のみ(1Fフロアの要素など)や特定の要素タイプ(柱など)に制限することもできます。以下の形状の差異が検出されます。

新規要素:古いバージョンに存在しなかった要素で、新しいバージョンで作成された要素

削除済要素:古いバージョンに存在していたが、新しいバージョンから削除された要素

修正済要素:バージョン間で修正された要素(位置またはサイズ)

コメント

比較処理の基準として、IFCモデル内の要素のIFC Globalld番号が使用されるため、比較する2 つのIFCファイルは単一アプリケーションおよび単一プロジェクトから生成してください。2 つのバージョンに同一のIFC GlobalIdが存在しない場合、全ての要素が新規要素または削除要素と見なされます。

IFCファイルのプロジェクトバージョンの新旧を正確に把握する必要があります。

変更検出が適用されるのは3D要素のみであり、IFCファイルに保存できる2D要素IfcAnnotation(線、テキスト、塗りつぶしなど)およびIfcGridAxis要素には適用されません。

変更内容は現在のARCHICADプロジェクトに結合されるため、ARCHICADプロジェクトを保存してから[IFCモデルの変更を検出]コマンドを実行することをお勧めします。

他のアプリケーションとのモデル交換運用方法とは別に、「IFCモデルの変更を検出」機能を使用して2 つのバージョンのARCHICADプロジェクトを比較することもできます。この場合、両方のバージョンのプロジェクトをIFCファイルとして保存する必要があります。この比較処理は、変換設定の「エクスポート変換設定用のデータ変換」設定で、ARCHICAD IFC IDを保持するように設定した場合に実行できます。

IFCグローバルユニークID属性(GlobalId)」を参照してください。

その他のマークアップ機能(コメントやスナップショットなど)を使用して、変更を管理することができます。これはBCFベースのワークフローの一部として使用することができます。

プロジェクトのマークアップでBCFを使用する場合のワークフロー」を参照してください。

2つのIFCファイルを比較するには、以下の手順を実行します。

1.[ファイル]→[相互運用性]→[IFC]→[IFCモデルの変更を検出]を使用します。

2.生成されるライブラリ部品の保存先を指定します。

ライブラリ部品の場所」を参照してください。

3.表示される[IFCモデル変更検出ウィザード]で、[参照]ボタンを使用してIFCモデルを検索して選択します。2つのファイルを作成した順序(新旧)に注意してください。バージョンの新旧を指定することは、変更内容を正確に検出して解釈するために重要です。

//helpcenter.graphisoft.co.jp/wp-content/uploads/ac22_help/115-ifc/IFCDETECTFILE.png 

4.ポップアップリストから、インポート用のIFC変換設定を選択します。

この処理で適用される変換設定として、以下が挙げられます。

「IFC ドメイン」および「構造機能」の「モデルフィルタ」オプション(比較要素のデフォルトのフィルタ)

材質と表面の変換設定

注記:レイヤーの割り当ては、変換設定では定義しません(後から定義します)。

[次へ]をクリックします。

5.比較する要素をフィルタします。

前の手順で選択した変換設定によって、比較する要素に使用するデフォルトのフィルタが決まりますが、このページを使用して、モデルをさらに絞り込むことができます。実際には、完全に異なるフィルタを定義したり、それらをカスタマイズすることができます。

必要に応じて、このダイアログボックスを使用して、2つのファイル間で比較する要素セットを絞り込むことができます。

//helpcenter.graphisoft.co.jp/wp-content/uploads/ac22_help/115-ifc/IFCDETECTFILTER.png 

[IFCドメイン]:いずれかの事前定義済みドメインフィルタを使用して、比較する要素タイプを指定します。デフォルトでは、前の手順で選択した変換設定のIFCドメイン設定(「モデルフィルタ」内)に適合するように設定されています。

[全ての要素タイプ]は2つのファイルの全ての要素を比較します。

構造ドメインまたは MEP ドメインを選択すると、それぞれ IfcBuildingElement またはIfcDistributionElementのみが考慮されます。

[オプション]ボタンを使用すると、[カスタム]ドメインフィルタを作成できます。例えば、梁(IfcBeam)のみまたは柱(IfcColumn)のみを比較できます。

構造機能:比較するIFCファイルが構造機能で分類される要素を含む(つまり、要素にLoadBearing IFCプロパティが割り当てられている)場合は、この設定を使用して構造耐力要素を、例えば構造建築データ交換の一部としてフィルタします。デフォルトでは、前の手順で選択した変換設定の構造機能設定(「モデルフィルタ」内)に適合するように設定されています。

注記:この構造機能フィルタは、データの交換相手となる専門家がIFCプロパティLoadBearingを使用しており、このプロパティをエクスポートできることが確認できている場合にのみ使用してください。

[要素タイプ]:必要に応じて、先ほど設定した最初のフィルタ(IFCドメインと構造機能)をさらに細かく調整します。フィルタ処理を簡素化するには、フロア別、レイヤー別、所有者別、またはフロア/レイヤー別に要素タイプをグループ化します。

[次へ]をクリックします。

6. 新規要素/削除済要素/修正済要素をレイヤーに割り当てます。

このページには、検出された変更の数とタイプ(新規要素、修正した要素、削除した要素)の概要が表示されます。これらの変更はマークアップ項目としてARCHICADに結合されます。

要素を配置する2つのレイヤーを選択します。これにより、結合時の要素の処理が区別されます。

//helpcenter.graphisoft.co.jp/wp-content/uploads/ac22_help/115-ifc/comparelayers.png 

7.プロジェクトに変更内容を結合します。

[結合]をクリックして、変更内容をマークアップ項目としてプロジェクトに送信します。検出された変更内容がプロジェクトに結合され、指定した2つのレイヤーに配置されます。

8.垂直位置

結合する内容の垂直位置を定義します。

結合するIFCモデルの垂直位置(IFCモデルの結合時のみ)」を参照してください。

9.マークアップを使用して変更内容を表示します。

マークアップパレットが自動的に表示され、3つのマークアップスタイル(新規作成、削除済、修正した要素)を使用して、変更内容がマークアップ項目として表示されます。したがって、画面上の各スタイルにより、要素を簡単に識別できます。項目はスタイル別およびその平面図ビュー別に保存できます。

2つの比較対象モデルの要素は、マークアップ機能によって個別にカテゴリ分けされます。

古いバージョンの要素(つまり、古いバージョンから削除および修正された要素)は、「修正」として表示されます。

新しいバージョンの要素(つまり、新しいバージョンで新規作成および修正された要素)は、「強調表示」として表示されます。

これらの各カテゴリには、それぞれ異なるマークアップスタイルが使用され、それに応じて要素を編集できます。

マークアップパレットの機能を使用すると、項目の要素の表示、選択、ズームを実行できます。

プロジェクトマークアップ」を参照してください。

ヒント:変更タイプ別に色分けするデフォルトの色は、マークアップスタイルパレット([オプション]→[要素属性])で変更できます。

2つのバージョンのモデル要素はマークアップで個別にカテゴリ分けされるため、修正済要素の各項目に要素のペア(1つは「修正」として表示される古いモデルバージョンの要素、もう1つは「強調表示」として表示される新しいバージョンの要素)が含まれます。これらは異なる色で表示されるため、簡単に区別できます。さらに、そのペアの各要素はそれぞれ異なるレイヤーに配置されます(上記の手順6を参照)。要素のレイヤーを確認するには、情報タグを使用します。情報タグはカーソルを任意の要素の上に置くと表示されます。

要素情報のポップアップ(情報タグ)」を参照してください。

//helpcenter.graphisoft.co.jp/wp-content/uploads/ac22_help/115-ifc/IFCDETECTMARK.png 

修正済として検出された要素はプロジェクトの一部となり、バージョン(古いバージョンか新しいバージョンか)に基づいて個別のレイヤーに配置されます。これらの各要素に対して、マークアップ機能は、[新規]、[削除済]、[修正済]のいずれかのカテゴリを割り当てます。

これらの要素は次のように処理できます。

削除済要素:プロジェクトの一部としてそのままにしておくか(個別のレイヤーに配置)、マークアップパレットで[項目の削除]をクリックしてマークアップ項目と共に削除できます。また、項目内の要素は削除しないで [項目の削除]を使用することもできます。

新規要素:これは強調表示ステータスを持つため、項目を削除しても要素は削除されず、強調表示ステータスのみが失われます。これで自由に項目を使用できるようになります(あるいはプロジェクトから削除することもできます)。新規要素をマークアップ項目と共に削除するには、削除する前に強調表示ステータスを解除([強調表示を解除]ボタンをクリック)します。

修正済要素:この要素ペアは「古い」要素と「新規」要素を1つずつ含み、上記の「削除済要素」および「新規要素」と同じオプションを持ちます。つまり、項目の削除を行うと、古いバージョンの要素は保持または削除され、新しいバージョンの要素は変更されず、強調表示ステータスのみが失われます。

ヒント:マークアップ項目を間違って削除した場合は、[元に戻す]を使用してください。